WEST

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専用住宅

W造・F3

延床:134.75㎡

東京都目黒区

 目黒区八雲。日本最古の和歌「八雲立つ 出雲八重垣・・・」。伝説の神様スサノオノミコトが詠んだ和歌と言われている。雲が幾重にも湧く出雲の地という意味で、歌の続きは「妻との新居に良い場所を見つけた。妻の為に生垣を幾重にも造ろう。」という意味に続く。そのような歌の最初の言葉である八雲。そのような素敵な地名の場所に設計した地上3階建ての戸建て住宅である。
 駒沢公園からほど近い計画地は地勢的に高台に位置している。古い位置指定道路を前面道路とした計画地で住宅地らしく静かな場所である。計画地南側には共同住宅が建っており、プライバシーを守りながら、どのようにして採光、通風を確保するかが最初の計画のポイントであった。LDKを配置した2階には手摺を高くしたプライベートテラスを設け問題解決し、メリハリのある空間構成とした。

 床のトラバーチン、ウォールナットリブ天井、セラミックタイルのオーダーキッチン、妻拘りのキッチンモザイクタイルなど、クライアントと打ち合わせを重ねてCGを何度も作成確認し合いながら空間イメージをブラッシュアップさせた。特にキッチンモザイクタイルは拘っただけあって空間に奥行を与えラグジュアリー感を向上させている。
 そして、高台である事から3階では予想以上の眺望を得る事が出来、2階は前記したようにプライバシーが守られた開放的なLDK空間となり、1階は機能的でありながら広い玄関空間やLaundryRoom、FamilyCLを設ける事に成功している。 冒頭に記した歌ではないが、「家族の為に良い場所を見つけた。家族の為に素敵な家を造ろう。」に設計者として応えた家である。

architect:Takeshi Kobayashi

photographer:Shigeyanagi

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